こんにちは。
高知県高知市を中心に企業の経営支援をしている、株式会社ICUの川島です。
テレビを見ていて、「これいいなあ」と思ったこと。
本を読んで、「うちでも取り入れたい!」と感じたこと。
経営者の皆さまなら、きっと一度や二度、そんな瞬間があったはずです。
でも……その“いいな”は、そのあとどうなりましたか?
思っただけで、終わっていませんか?
ある日、私がサポートしているA社の社長から、こんなお話を聞きました。
「テレビでやってた、あの会社の取り組み、うちでも真似できそうなんですよ」
と、興奮気味に教えてくれたのは、新人社員のアイデアを月1で全社発表させるという仕組み。
「なるほど、それ面白いですね!」と私も盛り上がりました。
ところが1か月後。
「あれ、あの件は進んでますか?」と尋ねると……
「いや、その後バタバタしちゃって……」
……はい、あるあるです(笑)。
“いいな”の賞味期限は短い
でも、これってとてももったいない話なんです。
“これ良い!”と感じた時、人のモチベーションはピークを迎えています。
行動に最も移しやすいタイミングは、「思いついた“その瞬間”」なんです。
ある行動心理の研究では、モチベーションの高まりは平均して24~48時間以内に急降下するとも言われています。
つまり、「よし、やろう!」と思っても、3日後にはほぼ忘れかけているのが人間の脳の仕組み。
だからこそ、“思いついたらすぐやる”が、成果を生む秘訣なんです。
即実践がもたらす「好循環」
「行動 → 小さな成功体験 → 自信 → 継続 → 大きな成果」
これは、私が多くの中小企業を見てきた中で、成功している会社が辿っている共通のルートです。
たとえば、こんな“即実践”も立派な一歩です。
【対外的な実践】
・SNSやブログの更新を「思いついたときに」スマホでパッと投稿。
・気になっていたお客さまに「お元気ですか?」と1本だけ電話してみる。
【組織内の実践】
・「この前読んだ本、チームでもシェアしよう」と朝礼でひとこと話す。
・社員に「ちょっと10分だけ聞いて」とミニ勉強会を始めてみる。
【個人の実践】
・朝の10分、スマホを置いて読書してみる。
・1日1回、スクワット10回だけやってみる。
・気づきを思いついた時に、メモ帳アプリに残しておく。
いきなり「仕組みにしよう!」「全社導入しよう!」と構える必要はありません。
“今できる小さなこと”を1つだけ始めてみる――それが、未来を変える最初の一歩になります。
成果を出す人と出さない人の違い
それは、“できる・できない”ではなく、
「やるか・やらないか」の違いです。
冒頭のA社長。
実はその後、ある朝ふと思いついた「週1の朝礼で社員が1分スピーチする仕組み」を即日スタート。
たったそれだけで、社内の空気が変わり、若手社員の声が自然と増えるように。
1か月後には、営業提案の質がグンと向上したというお話を、嬉しそうに聞かせてくださいました。
“いいな”と思ったら、すぐにやってみる。
それが、未来の成果へとつながっていくのです。