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【後編】“将来が描ける会社”に変わるために、社長ができる2つのこと

こんにちは。高知県高知市で「人材の定着」に強いホームページ制作を行っている、株式会社ICUの川島です。

前回の記事では、「社員が辞める理由」についてお話ししました。
特に、退職代行やLINEでの退職といった“辞め方の手段”に注目するのではなく、
「なぜ社員が、そこまでして辞めたいと思うようになったのか?」

その背景にある“心の動き”に目を向けると、多くの場合、「この会社で将来が描けない」という不安があることが見えてきます。

今回はその後編として、そんな“将来が見えない不安”にどう向き合い、どうすれば社員に「ここで働き続けたい」と感じてもらえるのか、具体的な2つの解決策を紹介します。

社長からの“メッセージ”が、社員に未来を描かせる

まず1つ目のカギは、「社長から社員へのメッセージです。
経営トップである社長が自らの言葉で、会社の方向性や社員への期待を伝える――
これは、想像以上に大きな意味を持っています。

人は、「何のために働いているのか?が曖昧になると、心が離れてくるものです。
日々の業務に追われる中で、次第に「何のためにこの仕事をしているのか」が見えなくなってしまうことがあります。

  • この資料作成は、誰の役に立っているんだろう?
  • 頑張った先に、どんな未来があるんだろう?
  • この仕事って、結局、何のためにやっているんだろう?

こんな疑問が積み重なると、やがて“やる気の低下”につながります。
だからこそ、社長のメッセージによって「この会社がどこへ向かっているのか」「社員にどんな役割を期待しているのか」を伝えていくことがとても大切になります。

伝えるべき3つの柱

では、どんな内容を社員に伝えていけばよいのでしょうか?
おすすめは、次の3つの柱を意識することです。

大がかりな仕組みや制度がなくても大丈夫です。
今あるものを、言葉にして丁寧に伝えるだけで、社員の安心感は大きく変わってきます。

会社のビジョン・事業計画

「私たちは3年後、●●という領域で地域ナンバーワンのサービスを目指しています。今期は、○○部門で□□に力を入れていきたいと考えています」

→ 壮大な経営戦略でなくても構いません。
「これからどこに向かうのか」「何に力を入れるのか」といった“会社の方向性”を共有するだけでも、社員は「自分の仕事が何につながっているのか」を理解しやすくなります。

キャリアのロードマップ(ざっくりでOK)

「まずは日々の業務に慣れてもらって、1年くらい経ったらお客様対応もお願いしていきたいです。将来的には、チームのまとめ役も目指してもらえると嬉しいです」

→ 大企業のような明確な昇格制度や評価基準がなくても、
“数年後を見越した期待”を伝えるだけで、社員の中に「ここでの未来」が描かれるようになります。

スキルアップの仕組み(ゆるくてOK)

「資格を取りたい人がいたら、会社で費用を一部補助したいと思っています」
「社内でも、できる人がミニ勉強会みたいなのを開けるといいですね」

→ 正式な制度として整っていなくても、「学ぶことを応援している」「成長を歓迎している」という空気をつくることが大切です。
こうした一言が、社員のやる気を後押ししてくれます。


また、発信方法は“温度”が伝わるように伝え方も工夫してみましょう。
たとえば、以下のような方法があります。

・社内報を発行している場合は、毎回社長メッセージを掲載する
・月初の社内ミーティングで、冒頭で“社長がメッセージ”を伝える
部門ごとに少人数での“社長カフェ”を設け、ざっくばらんに話す場をつくる

こうした発信が重なっていくと、社員の中に「社長はちゃんと自分たちを見ている」「この会社での成長が描ける」という気持ちが育っていきます。

月に一度の“対話の時間”が、安心感を生む

2つ目のカギは、「月に一度の社長との個別面談です。
とてもシンプルですが、実は驚くほど効果のある取り組みです。

社員との関係づくりで大切なのは、社長からの発信だけではありません。
もっとも強力なのは、「社長が自分の話をちゃんと聴いてくれる」という体験です。
たった10分の面談でも、「自分に関心を持ってくれている」と感じるだけで、社員は安心し、前向きな気持ちで仕事に取り組めるようになります。

「毎月やろうと思っても、時間がとれない…」というお悩みもあるかもしれません。
そんな時におすすめなのが、“給与明細を渡す日に合わせること。
給与明細を手渡すタイミングというのは、社員にとっても「見てもらえている」と感じやすい特別な瞬間です。
そこに10分ほどでも対話の時間を設けることで、社長との距離が自然と縮まり、習慣にもなりやすくなります。

面談では、まずは近況を聞いたり、「最近困っていることはないですか?」といった話題から始めるのがおすすめです。
そこから仕事の振り返りや課題の確認、今後の役割や期待を伝えることで、自然なコミュニケーションが生まれます。

毎回、社員の声を受け止めながら、次回の面談で前回の話を振り返るという“連続性”が、信頼関係を深めていく鍵となります。

「言葉」と「対話」が、社員の未来を支える

今回お伝えした2つの取り組みは、どちらも特別なコストはかかりません。
けれど、その影響力は非常に大きなものです。

社長からの“未来を描かせるメッセージと、社員と“じっくり向き合う対話の時間
この2つがあるだけで、社員は「この会社にいたい」「ここで成長したい」と感じるようになります。

そしてそれは、離職率の改善による採用コストの削減にとどまらず、組織力の向上へとつながっていきます。

あなたの会社でも、できるところから、はじめてみませんか?