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ITパスポートは、「ITと経営の基礎知識」を学ぶための入門試験

こんにちは。高知県高知市で、情報処理支援機関として中小企業のIT活用をサポートしている、株式会社ICUの川島です。

社会人の基礎力を底上げする資格として注目されている「ITパスポート試験はご存知でしょうか?

“エンジニアの資格”ではなく、“ビジネスパーソンの資格”

ITパスポート試験は、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が実施する、ITに関する基礎知識を証明する国家試験です。

名前のとおり「ITの入門資格」と思われがちですが、実際の出題範囲はそれだけではありません。

[分野]大分類:中分類、[ストラテジ系]企業と法務:企業活動,法務、経営戦略:経営戦略マネジメント,技術戦略マネジメント,ビジネスインダストリ、システム戦略:システム戦略,システム企画、[マネジメント系]開発技術:システム開発技術,ソフトウェア開発管理技術、プロジェクトマネジメント:プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント:サービスマネジメント,システム監査、[テクノロジ系]基礎理論:基礎理論,アルゴリズムとプログラミング、コンピュータシステム:コンピュータ構成要素,システム構成要素,ソフトウェア,ハードウェア、技術要素:情報デザイン,情報メディア,データベース,ネットワーク,セキュリティ

https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/range.html
(出展: ITパスポート試験 出題範囲表  2025年10月時点)

情報セキュリティやネットワークといった技術分野に加え、財務諸表などの会計・財務、知的財産や個人情報保護などの法務、さらには経営戦略やマーケティング、プロジェクトマネジメントなどの経営理論まで幅広く含まれています。

つまり、IT部門に限らず、経営者・管理職・営業・総務・人事など、あらゆる職種の人に必要な“ビジネス基礎力”を体系的に学べる資格なのです。

「システム管理者」から「すべての社会人へ」

実はこの試験、もともとは「初級システムアドミニストレーター試験」として始まりました。
当時は、社内の情報システムを“使う立場”の人のための資格。
(アドミニストレーターとは“管理者”という意味)

システムの仕組みやIT活用を理解し、現場の業務改善に役立てることを目的としていました。

その後、ITが企業経営に不可欠な時代となり、
「ITに携わるすべての社会人が共通に持つべき基礎知識を問う」という試験へと発展。
現在の「ITパスポート試験」です。

今では、文系・理系を問わず、多くの社会人や学生が挑戦しています。

試験の仕組みと学びの意義

試験はコンピュータ試験方式(CBT方式)で、選択式の問題が出題されます。
1,000点満点中、600点以上で合格。
通年で開催されているため、いつでも受験できる点も魅力です。

試験内容やカリキュラムは、上記のIPA(情報処理推進機構)の公式サイトにて公開されています。

学習を通じて、
「財務諸表の見方」や「知的財産の考え方」
「クラウドやAIなどの最新技術の基本」
「プロジェクトマネジメントの進め方」
といった、実務で即役立つ知識をバランスよく習得できます。

経営に関わる人ほど、“ITの共通言語”を持とう

私自身も旧制度の時代(2003年)に受験しました。

そして数年前に改めて受け直したところ、
セキュリティ・DX・IoT・AIなどの最新テーマが加わり、
「経営とITをつなぐ知識のアップデート」として非常に有意義でした。

今、あらゆる業種でDX(デジタルトランスフォーメーション)が進みつつあります。
その流れの中で、経営層がITを“任せる”のではなく、“理解して活かす”立場に立つことが求められています。


ITパスポートは、まさにその“第一歩”となる資格。
社内の共通言語として「ITや経営の基礎知識を学ぶ」という意味でも、全社員で学習してみる価値があります

一度受験してみることで、きっと“学び直し”の意義を実感できると思います。