こんにちは。株式会社ICUの川島です。
ここ最近、「AIに仕事を奪われるのではないか」「これから人は何をすればいいのか」といった不安の声を、経営者の方や現場の方からよく耳にします。
今日は、私自身が考えている「AIを活用するとはどういうことか」について、整理してお話ししたいと思います。
AIは人の仕事をすべて置き換えるのか
AIが人の仕事を完全に置き換えるのかどうかについては、長期的にはさまざまな意見があります。
ただ、少なくとも今後3~5年という短期的なスパンで見れば、AIが人の仕事をすべて代替するとは、私は考えていません。
一方で、確実に広がっていくと感じているのが、「AIを活用する人」と「活用しない人」との差です。
これは、これまで私たちが経験してきた変化とよく似ています。
電卓は計算の手間を減らし、速く正確な処理を可能にしました。
パソコンは文章作成や資料作成にかかる時間と労力を大きく短縮しました。
スマートフォンのメッセージアプリも、電話と比べて連絡にかかる手間や時間を大幅に減らしています。
ただし、これらの道具が「仕事そのものを勝手に進めてくれる」わけではありません。
「何を計算するのか」「何を書くのか」「何を伝えるのか」を決めているのは、常に人です。
AIも、まったく同じだと考えています。

AIは“丸投げ”する存在ではない
AIは質問をすれば答えを返してくれます。
しかし、その内容が正しいかどうか、文脈に合っているか、こちらの意図に沿っているかは、人が確認し、判断する必要があります。
そのため、AIは仕事を丸投げする存在ではなく、補助的なアシスタントとして使うのが最も適していると私は考えています。
AIは、思考や判断を置き換えるものではありません。
自分自身の考える力や判断力を「増幅」してくれる道具です。
今後、作業を代行するエージェント型のツールが登場したとしても、指示を出し、最終確認を行い、結果に責任を持つのは人である点は変わらないでしょう。
AI活用に必要な「訓練」とは
電卓やパソコンと同じように、AIも使いこなすためには練習や訓練が必要です。
ただし、AI活用における訓練とは、操作方法を覚えることではありません。
私が重要だと感じているのは、次のような訓練です。
・良い質問を考える訓練
・AIの出力を疑い、精査する訓練
・自分の考えを言語化する訓練
特に、「自分の考えを言語化する力」は、AI活用の中核だと感じています。
何を求めているのか、何を判断基準にするのかが曖昧なままでは、AIをうまく使いこなすことはできません。
AIを活かすための「人間側の基礎力」
また、これらの訓練を支える土台として、私は次のような基礎力が重要だと考えています。
・文章を読み、正しく理解する力
AIから出力された文章を素早く読み、内容を把握する力
・出力を精査するための基礎知識
正しいかどうかを判断するための、幅広い知識や経験
・論理的に考える力
話のつながりや因果関係を見極め、筋道を立てて考える力
AIは非常に便利な道具ですが、これらの基礎力がなければ、正しく使うことはできません。
むしろ、基礎力がある人ほど、AIによって力を大きく伸ばせると感じています。

AI時代の学び方
AIは「人の仕事を奪う存在」ではなく、「人の能力を増幅させる道具」です。
言い換えるなら、「AIが仕事を奪う」のではなく、AIによって生産性を高めた人が、仕事を獲得していく時代なのだと思います。
AIを活用していくためには、自分自身の基礎力と向き合い、それを磨き続けることが欠かせません。
この積み重ねが、これからの時代における生産性や価値の差につながっていくのではないでしょうか。
なお、「AI時代の学び方」については、来年2月に高知市で開催する経営者向けセミナーでお話しする予定です。
ご興味のある方はお知らせください。