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「価格以外の判断軸」を作るブランドストーリーの力 ~ 心を動かす小さなエピソード

こんにちは。高知県高知市で「営業」に圧倒的に強いホームページ制作を行っている、株式会社ICUの川島です。

本日は、「価格でしか勝負できない…」とお悩みの中小企業の方に向けて、営業を根本から変える“物語の力についてお話しします。

「結局、価格で選ばれてしまう…」という現場のリアル

営業のご相談を受ける中で、最近よく耳にするのが
「いい提案をしても、最後は“価格が安い方に決まりました”と言われてしまう」
という嘆きの声です。

これは、営業担当者が力不足というわけではありません。むしろ、お客様自身が“価格以外の判断軸”を持てていない状態とも言えるのです。

つまり、価格でしか比較できないと、価格だけが決め手になるのです。

そんな状態では、いくら努力しても、競合との値引き合戦に巻き込まれるばかり。
その結果、自社の価値が伝わらないまま、お客さまを失ってしまうことになります。

“ストーリー”があれば、比較の土俵が変わる

実は、価格以外の判断軸をお客さまに提供できる会社ほど、「選ばれ続ける営業」ができています。
その鍵となるのが、自社の「ブランドストーリーです。

ブランドストーリーとは、会社の歴史や創業の想い、理念、地域との関わりなどを通じて
・なぜこの商品・サービスを提供しているのか?
・どんな想いで、誰に届けたいと思っているのか?
という“物語”を、言葉として丁寧に伝えるものです。

これを営業トークの中で伝えることによって、「共感」「愛着」「らしさが生まれ、お客さまの心が動くのです。

営業で使える、ブランドストーリーの具体例

では、実際にブランドストーリーはどのように営業で役立つのでしょうか。
いくつかの実例をもとに見てみましょう。

実例➀:創業の想いが、共感を生む
たとえば、ある建設会社の営業担当がこんな話をしました。
「うちは創業者の父が、地元の台風被害を見て“どんな時も安心できる家を建てたい”という想いで始めた会社なんです。今は私が2代目ですが、創業者の想いを受け継いで、地域密着で丁寧な施工を続けています」

この一言に、心を打たれたお客様は、他社より少し価格が高かったにもかかわらず、「安心できる人に頼みたい」と契約を決めてくれたそうです。

実例②:“物語”のある風景が、会社の顔になる
ある製造業の会社では、打ち合わせスペースに創業当時の機械設備と、長年の顧客との集合写真が飾られていました。
営業担当が商談の際にこう話します。
「この機械は、当社が創業当初に使っていたもので、今の設備の原点なんです。奥に写っているお客さまは、今もお付き合いをいただいているお客様で…」

その“語り”を聞いたお客様は、「ずっと付き合いたくなる会社だね」と笑顔になり、“人のあたたかさ”や“時の積み重ね”に惹かれて契約を決めてくれたそうです。

これらの実例では、「誰が、どんな想いでこの仕事をしているのか」という語りが、お客様の信頼や共感を引き出す力になっていることがわかります。

ブランドストーリーの切り口は他にも
・なぜこの商品・サービスを始めたのか
・製品の素材や製法、品質にこだわる理由
・自社は顧客にどんな体験を提供したいのか
など、実にさまざま。

たとえ立派な物語でなくても、“自社らしさ”がにじむストーリーには、人の心を動かす力があります

“価格ではなく、理由で選ばれる”営業体制へ

ブランドストーリーは、何か特別なものを用意しなければならないわけではありません。

創業のきっかけ、日々の仕事の中で感じた想い、お客様との小さなエピソード・・・
そんな日常にこそ、“自社らしさ”があり、他社にはない「選ばれる理由」が眠っています。

価格ではなく、「なぜこの会社にお願いしたいのか」。
その“理由”を、自分たちの言葉で語れる会社は、お客様の心に深く届きます

「うちって、どうしてこの仕事をしているんだろう?」
社内でのそんな会話から、ストーリーを掘り出してみませんか?