こんにちは。高知県高知市で「地域に根ざしたマーケティング」をお手伝いしている、株式会社ICUの川島です。
今日は、いつもとちょっと違った視点で、“消費者の私たち”ができる地域応援についてお話ししたいと思います。
いつもの買い物が、地域貢献につながるとしたら?
「普段のスーパーでのお買い物で、地域を応援できるとしたら、あなたはどう感じますか?」
たとえば、1回3,000円の買い物を週2回すると、年間で30万円以上のお金をそのスーパーで使っていることになります。
この金額の一部が、地元の子ども食堂や環境保全団体の支援に使われているとしたら・・・それだけで、日々の消費にちょっとした“あたたかさ”が宿ると思いませんか?
とはいえ、「なんだか難しそう」「私にできることなんて…」と思ってしまうのも正直な気持ち。
地域を応援したいという気持ちはあっても、具体的な方法がわからず、気づけば何もしないまま日々が過ぎてしまう。そんな“もやもや”を抱えている方は、意外と多いのではないでしょうか。
「レシート1枚」のシンプルな仕組みが、地域を変えていく
実は今、日常のお買い物を通じて手軽に地域に貢献できる仕組みが、少しずつ広がりを見せています。
たとえば、ある地域密着型のスーパーマーケット「○○マート」では、「売上の1%を地域に寄付する」という取り組みを始めています。
やり方はとても簡単です。
いつものように買い物をして、レジで受け取ったレシートを、店頭に設置された「地域応援BOX」に入れるだけ。
それだけで、売上金の1%が地元の子ども食堂や環境保全団体などに寄付される仕組みです。
店舗側は地域応援BOXに入れられたレシートの買い上げ金額を集計し、合計金額の1%を寄付金として地域団体に届けてくれます。
消費者は何も追加で払うことなく、ただレシートを入れるだけ。そんな“やさしい参加”が、地域を支える大きな力になっています。
「いいことしてる感」がある買い物は、ちょっと気分がいい
「レシートでお金をもらうなんて、なんだか図々しいのでは?」と、ためらいを感じる方もいるかもしれません。
でも、この仕組みは決して“もらう側が得をするためのもの”ではありません。企業側にとっても、地域の信頼を得るための取り組みであり、CSR(社会的責任)を果たす手段でもあるのです。
たとえば、さきほどの「○○マート」では、この活動を通じて「地域のお客様との距離が縮まった」と感じているそうです。
買い物に訪れたお客様が「このレシート、役立ててくださいね」とBOXに入れる姿に、スタッフも元気をもらえるとのこと。
私たち消費者にとっても、いつもの買い物に“意味”が生まれるのはうれしいことです。
「今日のお買い物、誰かのためにもなったかもしれない」
そんな実感があると、買い物そのものが少し前向きな行動に変わっていきます。
まずはレシートを1枚、入れてみませんか?
地域に貢献できるスーパーには、「1%地域還元」のマークやポスターが貼られていることが多いので、ぜひお近くのお店をチェックしてみてください。
もし見かけたら、まずは1枚、レシートを入れてみましょう。最初の一歩は、それだけで十分です。
取組している店舗によっては、店頭にBOXを設けるのではなく、各団体が集めたレシートを直接受付していることもあります。
そういった取り組みをしている場合は、ご家族やご友人と一緒にレシートを集めるのもおすすめです。
「今週はこれだけ集まったよ~」「今月は子ども食堂にこれくらい応援ができたみたい!」
そんな会話が生まれれば、地域とのつながりも、ぐっと身近に感じられるようになります。
日々の生活のなかで、私たち一人ひとりができることは小さなことかもしれません。
でも、その“ちいさな一歩”が重なることで、地域にはたくさんの笑顔が生まれていきます。
次回のお買い物から、レシートをそっと入れてみてください。
それはきっと、誰かの明日をちょっと明るくする“やさしさのバトン”になるはずです。